【負担軽減】共働き夫婦の帰宅後でもできる夕食作り対策【鍵は献立作りと協力】

 共働き夫婦では、お互いに18時以降に帰宅することも珍しくなく、毎日の夕食づくりが大きな負担となっている場合があります。

 帰宅してから夕食の準備を始めていては、夕食の時間が遅くなり、それに伴って、その後の片付けや入浴なども、どんどん後ろにズレていきます。

 本記事では、そういった悩みを抱えている家庭の悩みを紹介し、その悩みを少しでも解消できる対策法について紹介します。

1.共働き夫婦の夕食づくりの悩み

 まずはじめに、共働き夫婦の夕食づくりの悩みには、いくつかのケースがあります。

 大きく分類すれば、「夫婦で協力しているがうまく回らないケース」「一方の協力が得られず、もう一方に負担が偏っているケース」「単純に気力が出ないケース」に分類できると考えられます。

 それぞれのケースによって、悩みの程度や対策は異なってくると考えられる為、まずは自分たちがどういった悩みを抱えているのか、知り、分析することも大切です。

 そこで、この項目では、共働き世帯の夕食づくりの悩みを紹介します。

1-1.調理や買い出しの時間が足りない

 どのケースでも良くある悩みとして、「調理や買い出しの時間が足りない」ということがあります。

 お互いに残業規制や短時間勤務を利用せず、バリバリ働いている夫婦の場合は、帰宅が20時以降になるようなケースも少なくないでしょう。

 20時に帰宅してから夕食づくりをしていては、あっという間に寝る時間になってしまい、自由な時間はほとんどありません。

 健康面から見ても、寝る直前に夕食を食べる、夕食直後に入浴する等、身体に負担をかけるような生活リズムになってしまい、あまり望ましい状況とは言えないでしょう。

 現実的には、そのような望ましくない生活を送っている方が多く存在していると考えられますが…。

1-2.帰宅後の夕食作りが面倒くさい

 また、お互いに朝から晩まで働いて疲れている中で、毎晩のように栄養面や好き嫌い、季節などを考慮して夕飯を作ることは面倒くさいものです。

 自分だけであれば、「今日はもうやる気が出ないから外食や惣菜で」といった息抜きも可能ですが、相手や子どもがいると、その判断も難しくなります。

 夫婦で交互に夕食づくりを担当している場合は、面倒くさいと感じながらも、お互い様だと割り切ることもできますが、どちらか一方に負担が偏っている場合は、その負担に苛立ちを感じることもあるでしょう。

 「世の中の母親はみんなやっている」「生きる為には当たり前のことだ」といった理解の無い言葉を浴びせてくる人もいるかもしれませんが、面倒くさいものは面倒くさいものです。

1-3.作り置きや下準備も大変で休みが無い

 さらに、平日の帰宅が遅い夫婦の場合は、休日に作り置きや下準備を済ませていることが多く、その準備が大変だと感じることも少なくありません。

 せっかくの休みに大量の食材を買い出して、野菜や肉類のカットや冷凍保存をしなければならず、休息を感じられない方もいるでしょう。

 休日は家で昼食を食べる家庭も多く、昼食の負担が増えることもあります。

1-4.献立を考える余裕がなく栄養が偏る

 また、作り置きや冷凍保存に向いている食材が中心になりやすく、果物や新鮮なサラダ等は献立から外されがちです。

 様々なレシピ本やテレビでは、「作り置きでこんなに色々できる!」等と紹介してくれているものの、どうしてもご飯が進む味の濃いガッツリメニューが多くなりがちです。

 同じメニューを何度も繰り返すわけにもいかず、馴染みのないレシピを真似てみても、家族の口に合わなかったり、調理に手間がかかったりと、夕食の負担は増えるばかりです。

 似たような味付けや、味付けの濃いガッツリメニューが多くなることで、塩分が多くなったり、ビタミンが足りなくなったりと、栄養面に偏りが出やすくなります。

 たった数日間であれば、ほとんど負担がない献立作りですが、1年間丸々の献立を考えるとなると、非常に大きな悩みになるものです。

1-5.冷凍庫ばかり充実して生鮮食品が少ない

 そういった背景から、夕飯は冷凍した食品が中心となり、生鮮食品が少なくなってしまう傾向もあります。

 冷凍した食材に偏ってしまうことで、冷凍(又は解凍)で失われやすい酵素や水溶性ビタミンといった栄養素を摂取しにくくなります。

 また、冷凍した食材は、うま味や食感が失われてしまう傾向にある為、味付けを濃くしたり、煮物や炒め煮といった食感があまり必要ないレシピに偏りやすくなります。

 前述した献立作りの負担と合わせて、どんどん栄養が偏ってしまう傾向にあります。

 冷凍保存に頼ることで、効率的に食材を保存できているように感じても、実は冷凍保存することによって、レシピや味付けの幅を狭め、栄養素の偏りを生んでいることも少なくないのです。

1-6.毎日の負担となり気力がわかない

 そういった献立や栄養の偏りを考えることが負担となり、努力の割に合わないと感じることもあるかもしれません。

 料理は、料理人や管理栄養士といった専門的な仕事になるほど、奥が深く、難しいものです。また、国や研究機関によって、様々な見解が出されている場合もあります。

 そのような難しさを持っている料理を、一朝一夕で完ぺきにできるはずはありませんが、人の健康を左右する重要な要素である為、それなりの知識や成果を求められてしまう傾向があります。

 仕事でも家庭でも、時間や結果に追われる毎日が負担となり、生きる気力すら失ってしまうこともあるかもしれません。

2.共働き夫婦の夕食づくり対策

 そんな状況に陥っている家庭の夕食づくりの負担を少しでも軽くする方法について、紹介していきます。

 前述した通り、家庭の状況によって効果が見込めないものや、逆効果となる場合も考えられる為、状況と照らし合わせて実践して頂けると幸いです。

2-1.夕食づくりの担当を固定しない

 まず大前提として、夫婦間で十分な協力が得られていない家庭の場合は、夕食づくりの担当を固定しないことをオススメしています。

 分担方法としては、曜日毎でもいいですし、1週間毎に交代、繁忙期に合わせて交代、というようにしても構いません。

 とにかく「料理は妻の役割」という固定的な性別役割分担意識を解消することが大切です。

 「私がやらなければいけない」ではなく、「どちらかがやればいい」と考え直すだけでも、夕食づくりの精神的な負担はかなり軽くなるはずです。

 なお、「夫の帰りが遅くて仕方ない」というような意見を目にすることがありますが、そもそも定常的に20時を超えるような残業をしている時点で、働き方を見直す必要があると考えられます。

 世の中には、お金を稼ぐ方法はいくらでもあります。共働き世帯であれば、どちらか一方の収入が少し減ったところで、大きな影響はないはずです。

 そのような状況下において、どうしてもその環境で働いて出世したいのであれば、「お金を稼ぐ」という目的ではなくなります。

 「自分の欲求を満たす為(=趣味やわがまま)」の残業だと言える為、残業で疲れていることは、夫の勝手でしかありません。

 その「自分の欲求を満たす」ために、毎日の夕食づくりを妻に押し付けるということはあり得ないことです。

 もちろん同じ時間に帰宅しているのに、夕食ができるまで、ただ待っているだけの夫よりはマシかもしれません。

 しかし、「夕食づくりに協力しない」という結果はどちらも変わりません。

 まずは、役割を一方に固定せずに、両方に役割を分担したうえで、それでも遅くまで働いて料理ができないのであれば、小遣いから家事代行サービス費を出してもらう、といった対応を行うと良いでしょう。

2-2.帰宅時間で役割分担する

 建前上は、前述した通りですが、現実的には、直ちに働き方を改善したり、お小遣いから家事代行サービス費を捻出することは、簡単ではありません。

 そこで、夕食づくりを「買い出し」「調理」「後片付け」「翌日の下準備」に分割して、役割毎に分担する方法がオススメです。

 例えば、帰宅が早い方が「調理」をして、帰宅が遅い方が翌日分の「買い出し」と「後片付け」「翌日の下準備」を担当する方法があります。

 このように分担してしまえば、早く帰宅しても、遅く帰宅しても、何らかの役割分担があります。

 また、定常的に帰りが遅い場合は、スーパーの営業時間内に買い出しをする必要性が生まれることで、少しでも早く帰らなければいけない、という意識付けにもなります。

 あえて帰宅が遅い方の負荷を高くすることで、お互いに早く帰る努力をするようになる効果も期待できます。

 さらに、夫婦の帰宅時間が時期によって変動する場合は、時期によって夫婦間の役割が変動し、お互いの理解を深めることもできるようになるメリットもあります。

2-3.野菜の切り置きはしない

 続いて、良くテレビや雑誌でも紹介されている「野菜の切り置き」ですが、今回はあえて、野菜の切り置きはしないことをオススメします。

 調理をスムーズにしてくれる野菜の切り置きですが、「休日の負担が増える」「変色や食感の劣化が起きやすい」「葉物野菜を使いにくい」といったデメリットが多くあります。

 野菜の切り置きは、変色や劣化を想定すると、翌日中か、長くても2~3日以内には消費しなければいけません。

 冷凍保存することで、もう少し長持ちしますが、食感や栄養が失われやすく、献立の幅を狭くしがちです。

 平日の調理時間を少し(5~10分)でも短くしたい場合は、有効な方法ですが、「休日がない」「献立や栄養が偏る」といった悩みを抱えている方は、大量の野菜の切り置きはしない方が良いかもしれません。

 夕食後の後片付けに合わせて、翌日分の下準備を済ませる程度とした方が、献立の幅を狭めず、結果的に負担が少なくなると考えられます。

2-4.週の前半と後半で食材を分ける

 夕飯の食材の幅を狭めない為には、できる限り週末のまとめ買いも避けた方が良いと考えられます。

 どうしても平日に「買い出し」ができない場合は、週の前半と後半で食材を分けることを検討してみましょう。

 その場合は、休日に買い出しをした食材の中から、ひき肉や葉物野菜といった日持ちしにくい食材を優先して消費することになります。

 そもそも日持ちしやすい食材(冷凍など)だけを選ぶ方法もありますが、献立の幅を狭めてしまい、献立作りで苦労することになります。

 日持ちしない食材もしっかり使って、週の前半に消費することが望ましいと考えられます。

 なお、テレビや雑誌では、「個包装で使う分だけ冷凍すれば大丈夫」などと紹介されることもありますが、やはり家庭での冷凍では、味も栄養も落ちてしまいます。

 世間とは少し逆行していますが、できるだけ冷凍に頼らないような買い出し、消費スケジュールを考えていくことが大切でしょう。

2-5.3ヵ月分の献立を一気に考えてローテーションする

 ここまでの対策を踏まえ、夕食づくりのほとんどの悩みを解消する秘策として、「3ヵ月分の献立を一気に考えてローテーションする」という方法があります。

 3ヵ月分の献立(夕食だけで約90食分)を一気に考えることは大変ですが、一度考えてしまえば、その献立を4回ローテーションしていくだけで、1年間の献立が全て決まることになります。

 季節の食材を多く取り入れたい場合にも、ロールキャベツをロール白菜に変えてみる等、少しずつアレンジすることで対応できます。

 スーパーや冷蔵庫の前で、「この食材があるから~…」等といちいち献立を考える必要が無くなり、使えなかった食材の廃棄ロスも無くなります。

 また、次の日に必要な食材も全て丸わかりである為、普段、調理をしない夫(又は妻)でも、必要な食材を買い出すことができるようになります。

 献立が決まっている為、不必要に全ての食材を冷凍する必要もなくなり、冷凍庫の効率、栄養素、味など、様々な点でメリットも出てきます。

  • 【3ヵ月分の献立を決める主なメリット】
  • ・献立に頭を悩ませることが無くなる
  • ・栄養や食の偏りを把握できる
  • ・料理のレパートリーが増える
  • ・必要な食材を常に把握できる
  • ・買い出しに時間がかからない
  • ・誰でも必要な食材の買い出しができる
  • ・不必要な食材の購入や冷凍保存が無くなる
  • ・冷凍庫を圧迫することが無くなる
  • ・使えずに捨ててしまう廃棄ロスを減らせる
  • ・新鮮な食材を使えるようになる
  • ・夫婦間の協力をしやすくなる

 事前に献立が全て明らかになっていれば、「生魚だけ」「ひき肉だけ」「サラダだけ」等を夫に頼んで買い出してもらうこともできます。

 例えば、「水曜日には、木曜と金曜の生鮮食品を買い出してもらう」というような役割を決めておくことができます。

 こういった役割を持たせると、どれだけ仕事が忙しかったり、飲み会に誘われたとしても、スーパーの営業時間内には帰ってくる必要がある為、不必要な遅帰りを防止する効果も期待できます。

3.共働き夫婦の夕食対策は献立作りで決まる

 ここまで紹介した通り、共働き夫婦の夕食対策は、「献立作り」で全て決まってしまう、といっても過言ではありません。

 献立が決まっていないと、「あれもこれも対応できるように…」と柔軟性の高い冷凍保存に頼り、その結果、献立のレパートリーが狭まってしまうことがあります。

 その為、できる限り冷凍保存に頼ることなく消費しながら、「調理時間の短縮」「余った食材の保存」等といった用途に限定して、冷凍保存をうまく活用していくことが大切だと考えられます。

 ちなみに余った食材を冷凍保存する場合にも、3ヵ月分の献立表があれば、次にその食材を使うまでの期間や食材のカット方法等もすぐに分かります。

 「保存したけど結局、使わずに廃棄」という冷凍保存のあるあるも回避でき、食品ロスも少なくなります。

3-1.主食・汁物・副菜1つは献立を固定する

 3ヵ月分の献立を作るうえで、一番のデメリットとなる「大変さ」を少しでも軽減する為の方法を紹介します。

 その方法は、主食(米やパン等)、汁物(お味噌汁、スープ等)、副菜1つを毎日固定してしまうことです。

 日本人であれば、主食は主にお米であり、既に固定されている場合が多いと考えられますが、それと同様に、汁物は味噌汁、副菜の1つはサラダ、というように毎食必ず出すものを決めてしまうのです。

 そうすることで、和食の基本である一汁三菜の内、一汁一菜を考える必要が無くなります。

 唐揚げでもハンバーグでも中華でも洋食でも、お味噌汁とサラダなら合います。

 必要があれば、味噌の種類(赤みそ、白みそ、合わせ等)やドレッシングを変えても構いません。

 お味噌汁ばかりに抵抗がある場合は、後述する主菜に合わせて、洋食ならコンソメスープ、和食なら味噌汁、中華なら鶏ガラスープ、というように固定しても良いかもしれません。

3-2.主菜は曜日で種類(肉・魚など)を固定する

 続いて、主菜(メインディッシュ)を曜日毎にある程度、決めてしまうこともオススメです。

 例えば、月曜日はひき肉、火曜日は白身魚、水曜日は鶏肉、木曜日は赤身魚、金曜日は豚肉といった具合です。

 実際に献立表を作る際に、月曜日はひき肉!と決めておけば、「ひき肉 レシピ」と調べて、ひき肉のメインディッシュを約12品、抽出するだけで3ヵ月分の月曜日の主菜を決めることができます。

 同様に、主菜ごとにレシピを調べていくことで、あっという間に3ヵ月分の主菜(メインディッシュ)が決定します。

3-3.副菜は残りの食材で組み合わせる

 最後に副菜1品が残りますが、ここまでの手順で進めると、必ず一部の食材が余るようになります。

 例えば、ロールキャベツが主菜になっている場合を考えると、大きなキャベツの葉は使ったとしても、中の方の小さい葉が余ります。

 その余ることが想定される食材を基に、献立表の副菜を埋めていくことで、無駄な食材の廃棄ロスを減らすことができます。

 副菜だけで余った食材を消費しきれなさそうであれば、同じ曜日で主菜を入れ替えたり、お味噌汁やスープに突っ込んで消費してしまうこともできます。

 ほとんど廃棄が出なさそうな場合は、サラダスパゲティや切り干し大根のような、長期間保存しやすい副菜を選択すると良いでしょう。

 1週間という短い期間で献立を考える場合は、どうしても余った食材が発生し、翌週の献立に影響を及ぼし、レシピの幅を狭めてしまいます。

 しかし、3ヵ月分の献立であれば、来月のレシピと入れ替える等、食材の調整がしやすい為、レシピの幅が狭くなりにくく、廃棄ロスも減らすことができます。

4.共働き夫婦なら家事代行サービスの活用もあり!

 最後に、共働き夫婦の夕食対策としては、家事代行サービスを活用することもオススメです。

 例えば、夕食づくりを代行してもらうことで、仕事に集中できるようになり、より安定した収入を得られるようになる可能性があります。

 また、いくら効率的に家事を進めたとしても、週末のたびに、平日の夕食の下準備や買い出しをしていては、休息する暇がありません。

 休息の為に、外食してお金を使うことを考えれば、家事代行サービスにお金を払い、気持ちよく休息した方が満足度は高いはずです。

 「面倒くさいから今日は外食にしよう」「疲れたから今日は惣菜にしよう」といった行動を、「家事代行サービスを利用してリフレッシュしよう」という行動に変えるだけで、同じ費用でも、劇的に満足度は高まります。

 単に浪費するだけの外食や惣菜とは異なり、家庭のライフスタイルに合った提案や、栄養面に配慮した食事を提供してくれる為、後に残るメリットも大きくなります。

 毎日、毎週、利用しようとすれば、それなりに費用も高くなってしまいますが、「月に数回だけ数日~1週間分の夕食の下準備をしてもらう」「献立作りに協力してもらう(真似する)」といったピンポイントでの利用であれば、費用を抑えることもできます。

 なお、家事代行サービスを利用する上での注意点としては、前述したような高度なサービスを依頼したい場合は、費用が安いだけの家事代行サービスを利用しないようにする必要があります。

 家事代行サービスの中には、「気軽に家事の能力を活かしませんか?」等とパート感覚で、ハウスキーパーさんを募集しているような会社もあり、様々なニーズに対応できるとは考えにくい為です。

 その一方で、「ご利用継続率96%!【ミニメイド・サービス】」であれば、家事代行経験が豊富、かつ社内資格に合格したスタッフも在籍しており、品質は間違いありません。

 家事代行サービスに抵抗がある方も少なくありませんが、共働きで忙しさに追われているのであれば、一度問い合わせ、相談してみてはいかがでしょうか。