子育てパパのイメージを職場の人に持たせる方法とメリット!
「あの人は家庭や子育てを重要視している人」というイメージを持ってもらうことで、急な休暇や勤務変更を受け入れてもらいやすくなるメリットがあります。
子どもを育てている男性であれば、誰しもが家庭や子育てを重要視しているはずです。
その中でも、特に子育てパパであることを主張し、柔軟な働き方をしている男性が職場に一人くらいはいるのではないでしょうか。
本記事では、そういった子育てパパのイメージを職場の人に持たせる方法と、そのメリットを紹介します。
1.子育てパパのイメージを持たせるメリット
まず初めに、「あの人は子育てを重要視している人だ」というイメージを、職場の人たちに持ってもらうことのメリットを紹介します。
1-1.家庭や子育てを理由に勤務調整がしやすくなる
一番大きなメリットは、実際に家庭や子育てを理由に、勤務調整しやすくなることです。
普段から子育てを重要視している子育てパパであることが伝わっていると、それを前提に業務が組まれやすく、急な業務調整をしやすい体制となる場合があります。
「あの人は子育てに重心を置いているから仕方がない…」「あの人は子育てて急な勤務変更があるから体制を強化しておこう」というように、職場の協力が得られやすくなるメリットがあります。
1-2.家庭や子育てを理由に定時帰りがしやすくなる
また、周りが働いているから定時に帰りにくい、といった場合にも、「帰って子育てをしなければいけない」という大義名分があることで、定時帰りしやすくなります。
但し、仕事が全く終わっていないまま定時が来た瞬間に帰る、ということを繰り返していると、さすがに同僚や上司の信頼が無くなってしまいます。
あくまで、「自分の仕事は十分にこなしているが、周りが働いているから帰りにくい」という状態に限定して使用するメリットだと言えるでしょう。
1-3.家庭や子育てを理由に飲み会の出欠を決めやすくなる
また、子育てパパのイメージが付くことで、家庭や子育てを理由に飲み会の欠席も申し出やすくなります。
極端な嘘は良くないかもしれませんが、「妻の心身が不安なので飲み会を控えている」「子どもと関わる時間を確保したい」というような理由で飲み会を避けることができます。
但し、あくまで夫婦が共に子育ての責任を有している為、「妻のせいで」という言い方は、極力控えるようにした方が良いかもしれません。
なお、毎回のように飲み会を欠席していると、雰囲気が悪くなってしまう可能性がある為、子育てを調整しながら、何回かに一回は出席してしっかりと交流するようにしましょう。
1-4.職場の面倒な関わりを拒否しやすくなる
子育てという大義名分を振りかざすことで、職場の面倒な関わりを拒否しやすくなるメリットもあります。
例えば、休日に開催されるレクリエーション活動や定時後に開催されるスポーツ大会等もそのひとつです。
参加したければ、「たまには出席しないと」と言えば、参加できますし、参加したくなければ、参加しないこともできます。
子育てを盾に使うようなことは望ましくありませんが、そういったイメージを持ってもらうことで、柔軟に子育てに関わりやすくなります。
但し、濫用しすぎると、「子育て関係ないくせに」という見方をされてしまう可能性もある為、注意が必要です。
1-5.子育てパパの仲間が増えやすくなる
最後に、子育てパパの仲間が増えやすくなるメリットもあります。
同じように、子育てを重要視したいパパから賛同を得て、職場内で子育てコミュニティを形成することができるかもしれません。
子育て仲間から有益な情報を得たり、隠れた子育て仲間を発掘することで、職場全体の雰囲気が変わる可能性もあります。
2.子育てパパのイメージを持たせるデメリット
多くのメリットがある子育てパパのイメージですが、もちろんデメリットもあります。
そこで、引き続き子育てパパのイメージを職場の人たちに持ってもらう際のデメリットを紹介します。
2-1.責任の大きな業務に関わりにくくなる
まず一つ目のデメリットとして、重要な業務に関わりにくくなることが考えられます。
新規案件や挑戦的な案件は、突発的な業務が発生しやすく、残業ができない社員に、そういった業務を担当させることはできない、と考える上司もいます。
また、本人のことを考えた気遣いから、残業が増える可能性のある重要な業務を避けるように業務分担される可能性もあります。
そういったデメリットを受けない為には、「仕事もこれまで通り取り組む」という姿勢を示すことが大切だと考えられます。
2-2.同僚に業務負担がかかり恨まれる可能性がある
また、自分に回ってくるはずだった重要な業務が、他の同僚たちに流れてしまうことで、同僚たちの業務負担が増加する場合もあります。
管理職の采配ミスであることは間違いありませんが、「あいつが定時帰りするせいで、自分の業務負担が増える」というように、恨まれてしまう可能性もあります。
こういったデメリットを受けない為には、子育てパパの同僚を味方につけて集団行動するか、これまで通りの業務負担としてもらうように上司に交渉するしかないかもしれません。
子育てパパとの集団行動は、派閥を生みやすく、子育てパパに対する敵対心を煽る可能性もある為、できればこれまでと同じように、業務に向き合うことが望ましいと考えられます。
2-3.出世しにくくなる可能性がある
重要な業務に関われなくなるといった背景から、評価が下がり、出世しにくくなる可能性があります。
子育てを理由に、不利益な取扱いをすることは禁止されていますが、重要な業務を担わなくなったことで、評価が下がることは、致し方ありません。
出世することで責任が増加し、子育てに関わりにくくなる可能性もありますが、出世することで、職場の雰囲気を変えやすくなり、子育てに関わりやすくなる可能性もあります。
「忙しくなりそうだから出世できなくて大丈夫」と考えてしまわず、「出世して職場の雰囲気を変えよう」と考えることができれば、より良い職場ができるかもしれません。
2-4.職場で浮いた存在になる可能性がある
また、世の中の約6割程度の男性が、「仕事バリバリ×育児バリバリ」又は「仕事ほどほど×育児バリバリ」を希望しています。
つまり、裏を返せば、約4割の男性は、「育児ほどほど」を希望していることになります。
もしもその約4割の男性が集まる珍しい職場だった場合は、子育てパパが孤立してしまう可能性もあります。
そういったデメリットを避ける為に、子育てパパのイメージを職場の人たちに持ってもらう前に、職場の人たちの子育てに対する意識を探っておくと良いでしょう。
3.子育てパパのイメージを持たせる方法
続いて、子育てパパのイメージを職場の人たちに持ってもらう具体的な方法について、紹介します。
3-1.普段から家庭や子育ての話題を取り上げる
一番効果的で嫌らしくない方法として、普段から家庭や子育ての話題を取り上げる方法があります。
具体的な話題の取り上げ方としては、以下のようなイメージです。
-
【家庭や子育ての話題 例】
- ・平日は帰ってから家事とかしないといけない?
- ・休日は夫婦で出かけたり、子ども連れて遊んでいる?
- ・家で自分の時間はどうやって確保してる?
あまり家庭の深い部分を聞いてしまうと、「何故、家庭の事情を根掘り葉掘り聞いてくるのか…」という印象を持たれてしまう可能性があります。
自分が悩んでいて、そのことについてどう対応しているのか知りたい、というイメージで、答えやすい話題を心掛けると良いでしょう。
なお、意外と気付いていない方もいますが、「次の子はいつ頃の予定か?」といった"妊娠"に関する話題は、不妊で悩んでいる方を傷付けてしまう場合もある為、気を付けましょう。
3-2.退社時に家庭や子育ての背景を同僚に告げる
続いて、退社時に「今日は帰って○○をしないといけないので…」というような家庭での行動を、同僚に伝えておく方法も有効です。
毎回のように伝えると嫌らしくなってしまいますが、たまに「今日は妻が体調不良で晩ごはんを作らないといけない」や「妻の仕事が遅くなるので、保育園に迎えにいかないといけない」といった事情を伝えると良いでしょう。
もしくは、もっと積極的に「遅く帰ると妻が全部してくれているが、妻の負担が増えるばかりなので、早く帰って私がする」と言っても良いでしょう。
夫婦で協力して家事や育児をする、という意識が強い同僚である場合は、後者でも理解してくれる可能性が高いでしょう。
気軽な会話の中で、同僚に伝えておくことで、それが上司や他の同僚に広まり、職場全体のイメージに繋がりやすくなります。
但し、そういった会話を好まないと考えられる同僚に告げると、ネガティブな印象を広められる可能性もある為、伝える同僚はよく吟味するように注意しましょう。
3-3.家庭や子育てを理由に堂々と勤務調整する
また、家庭や子育てを理由とすることに、後ろめたさを感じているようでは、子育てパパのイメージは得られません。
勤務調整で迷惑をかける以上は、ある程度、職場に対する配慮は必要ですが、その後ろめたさから、子育て以外の理由 (例:忌引き等)を考えて、勤務調整することは望ましくありません。
正直に、「子どもが熱を出して保育園に行けない」等の理由を伝え、勤務調整してもらうようにしましょう。
3-4.子育てを理由とした同僚の勤務調整に理解を示す
自分自身が堂々と勤務調整をする代わりに、同僚の勤務調整にも不満を言わず、協力するようにしましょう。
自分の利益だけを優先するのではなく、「子育てパパ全員を支持する」という姿勢を見せることで、子育てパパのイメージが強くなります。
子育てを理由とした同僚の勤務調整に不満を出してしまうと、「自分の利益だけを優先する人」という、ネガティブな印象を持たれる可能性が高まります。
誰かがそういったネガティブな印象を与えてしまうと、職場全体で子育てパパの印象が悪くなってしまう為、注意しなければいけません。
他の子育てパパと休暇等が被ってしまった場合は、可能な限り、交互に調整するか、相手の方が少しメリットが多いくらいに、調整するように心掛けると良いでしょう。
4.子育てパパのイメージは職場を変える
最後に、誰かが子育てパパという立場を確立すると、職場内の他の人も子育てを理由に休暇や勤務変更をしやすくなります。
子育てを優先したいが、それを言い出せない隠れた子育てパパを掘り出すことで、職場全体の子育てに対する理解も高まります。
子育てパパという立場を、正しく確立することで、あなた自身が柔軟に働けるようになると同時に、職場の雰囲気を変えることもできます。
ぜひ、子育てパパ (家庭大切パパ)のイメージを、職場の人たちに持たせてみてはいかがでしょうか。