【2021年最新】育児休業中でもできるオススメの副業5選!

 いまや女性だけでなく、男性も育児休業に向き合う時代に変化しつつあります。

 実際の長期(3ヵ月以上)の育児休業取得率は、1%未満と非常に低い状態ですが、それでも徐々に育児休業を取得する男性が増えてきています(2019年厚生労働省「雇用均等基本調査」より)。

 夫婦で育児休業することができれば、これまでよりも育児の負担が軽減され、精神的な余裕が生まれやすく、副業等を始めたいと考える方も増えてくるでしょう。

 また、どちらか一方(現代では主に女性)しか育児休業していない場合でも、「少しでも経験を積みたい」「少しでも収入を安定させたい」と考えるパワフルな方もいらっしゃるでしょう。

 そこで、本記事では、"育児休業中"の時間を活用して、新たな収入や経験を得ることができるオススメの副業とその副業の選び方について、詳しく紹介しています。

1.育児休業中の副業可否について

 まず大前提である育児休業中の副業可否について、紹介します。

 早速、結論からですが、育児休業中の副業は、"可能"です。育児休業している会社で、定期的に労働することは難しいですが、他の会社やフリーランスとして副業することは、何ら問題ありません。

 但し、何らかの収入が発生する場合は、必ず確定申告を行う必要がある為、会社に"副業の収入がある"="副業している"ということがバレます。

 また、育児休業給付金の申請をしている会社は、申請書に労働者の就労日数(その会社以外の就労を含む)を記載する必要がある為、就労が発生する場合は、必ず会社に連絡しなければいけません。

 つまり、育児休業している会社に対して、「本来は、育児をする為に休業している時間を使って、別の収入を得ている」ということを伝えることになります。

 非常に複雑である為、育児休業中の副業に関する情報を整理すると、以下のようになります。

  • 【育児休業中の勤務先での就労】
    • ・一時的又は臨時的な就労(大災害発生による人員補填を行う場合など)に限り、可能
    • ・恒常的又は定期的な就労(1日1時間で月20日就労する場合など)は、不可
    • ・育児休業中の勤務先での就労は、原則、非定常的な場合しか認められていない
  • 【育児休業中の勤務先以外での就労】
    • ・就業日数が、10日かつ80時間を超えない場合は、可能
    • ・就労の有無は、両方の勤務先に連絡する必要がある(育児休業給付金の申請書に記載する必要がある)
    • ・育児休業中の就労が認められていない会社の場合は、不可(又は会社と要相談)
    • ・育児休業中の勤務先以外での就労は、原則、育児休業中の勤務先の了承が必要になる
  • 【育児休業中の就労による育児休業給付金への影響】
    • ・就業日数が10日かつ80時間を超える場合、育児休業給付金は支給されない
    • ・雇用保険の被保険者である事業所から一定以上の賃金が支払われている場合、減額される
    • ・減額は、おおよそ就労によって得た賃金分が支給額から引かれる(正確には多少異なる)
    • ・就業日数の算出は、雇用保険の被保険者か否かに関わらず、全ての就労が対象となる
    • ・賃金の算出は、雇用保険の被保険者である事業所から支払われたものだけが対象となる
    • ・雇用保険の被保険者である事業所で就労する場合、給付金は、無支給又は減額となる

 ここでポイントとなるのは、(雇用保険の被保険者である)会社から受ける賃金は、育児休業給付金を減額させてしまうが、個人間取引によって成立する収入(メルカリやココナラ等)や自営業は、育児休業給付金に影響しない、ということです。

 つまり、育児休業中に"少しでも収入を増やしたい"と考えるのであれば、雇用されて行う労働(バイトやパートを含む)ではなく、そういった雇用形態をとらないフリーランスや個人間取引の方が向いていると言えます。

2.育児休業中の副業の選び方

 続いて、これらの大前提を踏まえた上で、育児休業中の副業の選び方について、紹介します。

2-1."楽して稼ぐ"悪徳な勧誘に騙されないで

 まずはじめに、育児休業中に限らず、副業を探す際には、ネット上でよく見かける"楽して稼ぐ"系の勧誘に騙されないようにしなければいけません。

 育児休業中の副業として、よく見かけるのは「ポイントサイト」や「チャットレディ」といったものがあります。

 こういった副業を多く見かける理由は、「本当にオススメだから」ではなく、「紹介料が高額である」からです。1人当たり数千円~数万円の紹介料が支払われる場合もあります。

 しかし、冷静に考えると、ポイントサイトで気軽に稼ぐことができる金額は、数円~数百円程度です。数千円の収入を得るには、クレジットカード登録や口座開設など、ある程度のリスクと制限があるものを利用しなければいけません。

 もちろん、それらの収入を得てからは、収入源が無くなり、収入がピタッと止まってしまいます。そして、その後の収入源は、主に「誰かを紹介した紹介料」に強く依存するようになります。

 また、チャットレディ等は、運営会社にもよりますが、"通常のバイトよりは高収入"というだけで、一定の就業時間が発生します。

 悪徳な場合は、"通常のバイトより高収入"という状態に慣れさせることで、通常の健全な仕事に戻れないようにさせ、徐々に好ましくない仕事に転換させている例もあるようです。

 そもそも1人当たり数千~数万円の紹介料が、紹介者に支払われるような仕事は、ほとんどありません。その対価の大きさに違和感を感じざるを得ません。

 もちろん「ポイントサイト」や「チャットレディ」等そのものが悪徳なわけではありませんが、"楽して稼ぐ"というキャッチコピーに騙されないように注意しましょう(収入には必ず対価があると考えましょう)。

2-2.目的に合わせて副業を選ぶ

 続いて、育児休業中に副業したい"目的"に合わせて、副業を選ぶようにしましょう。

 副業の目的は人それぞれ異なっていますが、例えば、以下のようなことが考えられます。

  • 【副業の目的例】
    • ・収入を増やしたい
    • ・収入を安定させたい(給与収入以外を得たい)
    • ・余暇を有効利用したい
    • ・人との交流を増やしたい
    • ・別の専門分野の経験や知識を得たい
    • ・現在の専門分野の経験や知識を深めたい
    • ・好きなことをやってみたい
    • ・別の居場所が欲しい

 ダブルワークが一般化しつつある現代において、どの目的が適切であるかは判断できません。どの目的であったとしても、その目的がブレてしまわないように副業を選ぶようにしましょう。

 例えば、現在の知識や経験を深める為に副業を探し始めたにも関わらず、お金の魅力に騙されて「チャットレディ」で頑張っていては、意味がありません。

 目的が一つである必要はありませんが、最優先する目的は何か、を明確にしておくと良いでしょう。

2-3.労働条件を踏まえて選ぶ

 また、育児休業中は、あくまで「育児をする為に本業を休業している状態」です。

 極端な例を挙げれば、収入を上げる為に、1日8時間、月20日間も労働してしまっては、本末転倒です。

 さすがにそこまで極端な労働条件で働く方はいないと考えられますが、労働の時間、場所、日数などを自分で調整しやすい副業を選ぶように心掛けましょう。但し、「労働時間が短ければOK」「労働日数が少なければOK」とは限りません。

2-4.復職後の継続可否を考えて選ぶ

 例えば、「勤務場所や時間が縛られない在宅ワークをする余裕はあるが、現在の勤務先はそういった働き方ができない」といったケースが考えられます。

 このケースでは、そもそも副業を考えている勤務先に転職すれば、育児休業する必要がない可能性もあります。そういった企業に転職できれば、育児休業から復職して、仕事と育児の両立に悩む必要もなくなるかもしれません。

 そういったメリットが考えられる場合は、例え、育児休業給付金を受け取ることができる就労日数を超えて、育児休業給付金が受け取れなくなったとしても、副業を続ける意味があると考えられます。

 労働日数が少ない場合でも、将来的に仕事と育児の両立が難しい場合もあります。「楽な労働条件」に固執せず、自分に合った労働条件、継続可否を踏まえて選ぶようにすると良いでしょう。

3.育児休業中にオススメの副業5選

 これらを踏まえた上で、育児休業中にもオススメできる副業について、紹介します。

3-1.経験重視なら"ボランティア"

 「えっ、ボランティアだと収入がないでしょ!」と思われるかもしれませんが、育児休業中の経験アップには、ボランティアもひとつの候補になります。

 ボランティア活動と言えば、町の清掃などをイメージされる方が多いかもしれませんが、実際には多種多様なボランティアが存在しています。

 例えば、植林などを通じて自然を学ぶ、農業体験を通じて技術習得、専門知識を活かした異業種交流、外国人への日本語教育など、様々な形態があります。

 誰かに雇われて新たな経験を得ることができるのであれば、ボランティアである必要はないかもしれませんが、未経験の方や労働時間が安定しない方を雇ってくれる場所は、ほとんどありません。

 そこで、比較的に気軽に経験を得ることができるボランティアが選択肢にあがってきます。少し遠回りになりますが、ボランティアで経験を積んでから、就職(転職)する方法も考えられます。

 そういった観点から、新たな経験を最優先に考えるのであれば、ボランティアはオススメできる副業のひとつだと言えます。

 なお、ボランティアについては、子育てにも活かせる地域活動やボランティア一覧!にて詳しく紹介しています。

3-2.手軽さ重視なら"ココナラ"

 続いて、手軽に「好きなことをやってみたい」「余暇を有効利用したい」という方は、「得意を売り買い-ココナラ-」がオススメです。

 「ココナラ」は、企業対個人の取引が多い他のサイトと異なり、個人対個人の取引が多く公開されています。

 また、単なるWeb製作などの専門的なものばかりではなく、占いや美容、ファッション、趣味や人生相談など、その幅は非常に広く、多種多様な方が"自分の得意を売り買い"できる場となっています。

 新たに興味の無いプログラミングスキルを身に付ける必要もなく、自分が好きなこと(得意なこと)でお金を稼ぎながら、さらにその好きなことの知識を深めることができます。

 また、比較的に手軽な金額で、内祝いの選び方やお宮参りや七五三の写真撮影なども出品されています。出品者側だけでなく、購入者側としてもメリットが大きい「得意を売り買い-ココナラ-」は、手軽な副業としてオススメです。

3-3.収入重視なら"起業・投資"

 続いて、がっつり収入を増やしたい(生活水準を変えたい)場合は、起業か投資をオススメします。

 様々なサイトで、プログラミング等のスキルを身に付けてIT業界に転職する(又はフリーランスになる)、といったことが記載されていますが、いまから高収入の雇われの身を目指したとしても、時代の変化に追いつけず、高収入を維持できる可能性はあまり高くないと考えられます。

 一昔前には、プログラミングスキルさえ身に付ければ稼げる、と言われていましたが、現在では、プログラミングスキルを身に付けた未経験者が安い金額で買い叩かれ、単価が下がっている場面も見受けられるようになりました。

 経験の多い実力者の需要はどんどん高まっていますが、付け焼刃の未経験者は飽和状態になっているとも言えそうです。

 そういった背景を踏まえれば、"未経験の分野のスキルを新たに身に付けて誰かに雇用される"よりも、"自分で"収入を得ることができる"起業"か"投資"の方が、収入アップには向いていると考えられます。

 起業といっても、「どこでもドアを作る会社を建てる!」というような高い技術で勝負をすることは、なかなか難しいものがあります。

 基本的には、週末起業や「得意を売り買い-ココナラ-」で需要を確かめながら、徐々に規模を拡大していくと良いかもしれません。

 また、育児休業中の起業であれば、万が一、失敗した場合でも、通常通り復職すれば良い為、リスクを小さく抑えることができます。

 但し、実際にはそれなりに負荷がかかる為、それなりの貯金額がある場合は、投資(株式など)という無難な選択肢もあります。

「得意を売り買い-ココナラ-」では、起業相談や投資相談の出品もあります。うまく活用しながら収入アップを目指しましょう。

3-4.楽しさ重視なら"趣味の延長"

 また、楽しさを優先したい場合は、慌てて副業を始めるのではなく、現在の好きなこと(趣味)の知識や経験値を高める方法もあります。

 例えば、パンが好きな方であれば、パンプロフェッショナル資格を取得して、パンの知識を広げながら、パン屋さん起業の準備をする、といったことも考えられます。

 起業まで行かなかった場合でも、楽しく趣味の知識を広げることができる為、努力やお金が無駄になりません。将来の副業の際にも、知識や資格を取得していることが有利に働く可能性もあります。

自宅でカンタン資格取得なら【ラーキャリ】では、前述したパンプロフェッショナルやサプリメントアドバイザー、スキンケアスペシャリスト、マネーライフアドバイザー、ジェルネイルプロフェッショナル等、多種多様な民間資格を取得することができます。

 趣味を楽しみながら、少しずつ趣味の活用(収益化)をしていきたいという方は、参考にして頂ければ幸いです。

 また、女性の場合は、【SARAスクールジャパン】もオススメです。一般的な美容や食に関する資格に限らず、占いやハンドメイドといった少しニッチな資格まで用意されている為、様々な趣味の知識を深めることができるでしょう。

3-5.将来性重視なら"資格取得"

 また、趣味の延長線に限らず、自分の本業に役立てる為に、「現在の専門分野の経験や知識を深めたい」という場合は、副業に固執する必要もないかもしれません。

 資格取得によって、収入アップを目指すことは難しいかもしれませんが、これまで実務で学んできた業務を学び直すことで、業務に役立つ可能性は十分に考えられます。

 例えば、設備管理業務をしている方であれば、法的に必要とされる電気工事士や消防設備士といった資格に限らず、計画保全士や保全技能士といった知識面での資格も多くあります。

 実務で学んでいたことを改めて学び直すことで、頭の中が整理され、うまく活用していくことができるようになるかもしれません。

 また、その専門分野に関係する知識だけでなく、万人に通用する営業や簿記、経営学など、身に付けておいて損のない知識が多くあります。どういった知識が役立つか具体的にイメージできない、という方は、まずは、どの分野でも役立つ知識(簿記など)を中心に、身に付けておくという手もあります。

 その際には、定額で様々な資格の講座を受けることができる【オンスク.JP】が役立ちます。取りたい資格(学びたい知識)が決まっていない方は、まずはお試しとして、【オンスク.JP】で様々な講座を受けてみると良いかもしません。

4.育児休業中にオススメしない副業例

 続いて、反対に育児休業中にオススメしにくい副業例を紹介します。但し、あくまで一般的にオススメしにくい、というものであり、必ずしもダメというわけではありません。

4-1.労働時間が制限される副業(バイト等)

 まずはじめに、労働時間が制限されるような副業はオススメできません。例えば、バイトやパート、派遣社員などです。

 育児休業を取得している期間(原則、生後1年間)は、子どもの体調不良など、予期せぬ事象が多く発生します。

 0歳児を急に預かってくれるような施設はほとんどありませんし、育児休業中であれば、定常的に預かってくれる施設もほとんどありません。

 何よりも育児のために本業を休業しているにもかかわらず、副業によって育児に支障が出るようなことは望ましい状態とは言えません。

 本記事で記載するほどのことでもないかもしれませんが、労働日時を自分で調整できない副業は避けるようにした方が良いでしょう。

4-2.未経験のスキルが必要な副業(プログラミング等)

 また、未経験のスキルが必要な副業もあまりオススメできません。例えば、プログラミング(Web製作、システム構築)などです。

 未経験の分野の場合、新たなスキルを身に付けたとしても、非常に報酬が低い仕事しか受けることができないと考えられる為です。

 「転職する(未経験の中途採用はかなり厳しい)」「参考サイトを構築して提示する」「大規模な目立ったシステムを構築して有名になる」等、実績を示すことができなければ、想像しているような"自宅で気軽に働く"というような姿は、ほとんど手に入りません。

 常識的に考えても、「大手企業でシステム構築経験あり」か「プログラミング資格取得済み(未経験)」のどちらに業務を依頼したいかは明らかです。

 未経験でもそれなりに仕事を獲得できそうな分野であれば、問題ないかもしれませんが、全く未経験の分野に、新たに挑戦することは簡単ではありません。

 育児休業期間(原則1年間)だけで、スキルを身に付けて実績まで構築することは非常に難しい為、本当に興味のある分野でない限り、あまりオススメできる副業とは言えなさそうです。

4-3.経験や楽しさに繋がらない副業

 前述と似ていますが、自分自身の経験や楽しさに繋がらない副業はオススメできません。

 もちろんお金を稼ぐことも大切ですが、楽しくない副業を続けることは苦難でしかありません。「継続は力なり」という言葉があるように、継続できなければ、自分の力にすることもほとんどできないと考えられます。

 「興味が無い」「楽しくない」「人生の役に立たない」ような副業は、可能な限り避けることをオススメします。

5.育児休業中の副業は余裕を持って選ぼう

 最後に、育児休業中は、「育児が最優先である」ということは、言うまでもありません。

 せっかくの長期休業で人生を改めたいと考える方も少なくありませんが、育児だけでも意外と大きな負担があります。

 人生を改めるような副業に焦って挑戦してしまうと、うまくいかない焦りや不安から、育児も副業もうまくいかなくなってしまう懸念もあります。

 まずは、家事や育児を安定させてから、気軽に取り組みやすい趣味の延長線上で副業を探していくことが、最も良い方法なのかもしれません。

 少しでも有意義な休業にしたい、という思いが先行しすぎないように、ある程度の余裕をもって副業に向き合い、総合的に生活の質が向上していくことを願っています。